日本語を喋れない日本人とのコミュニケーション対策【日本人の3割が日本語を話せない】

こんにちは!オタマロです!

今回は、仕事で依頼や指示など、コミュニケーションをとる時に知っておくべき事実を紹介させていただきます。

相手に指示をしたはずが、正確なアウトプットが出てこないことってありませんか?

これまで仕事をしてきて、私も何度もこのコミュニケーションの取り方について頭を悩ませてきました。メールや電話での依頼が正確に伝わらないことが多く、場合によっては相手を責めてしまうこともありました・・・。

今回は、そういったコミュニケーションがうまくいかない時に、予め認識しておくべき事実をご紹介させていただきます。

円滑なコミュニケーションによりビジネスが促進されることの一助となれば幸いです!

日本語を喋れない日本人がいる事実【3人に1人が該当】

2019年のビジネス書大賞にもなった「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」にも記載があるように、日本人の3分の1が日本語を理解できないと言われています。

また、「国際成人力調査(PIAAC)」の調査結果においても、読解問題において小学生レベルの問題であるレベル4以上を超える人が20%しかいなかったという事実があります=小学生レベルの読解問題を100%の人が回答できないということです。

OECD 国際成人力調査結果】

 

PIAACの例題を見る限り、文章をしっかり読めば答えが書いてある問題ばかりです。以下、例題をご参考までに載せておきます。

これらの問題が解けない日本人が一定数いるという事実をまずは認識するべきです。

識字率は100%に近い日本人ではありますが、文章の意味を完璧に理解できる人は100%ではありません。

私は、これらテストのスコアを100点にしなければならないと思っているわけではありません。

事実、OECD諸国において日本はトップクラスの成績であり国際的に優れているという位置付けです。

しかし、実際の仕事の場面においては、自分の指示が確実に伝わっていることが当然であると思っていませんか?

「自分のメール文章が実は3割の人間が理解できていないかもしれない」という事実をまずは認識しておく必要があります。

【余談】韓国の徴兵制について

ご存知の通り、お隣の韓国では徴兵制が敷かれています。

徴兵の資格の1つに「高卒以上の学歴を有する」というものがあります。これはどういった理由からだと思いますか?

諸説あるかと思いますが、「中卒だと、上官の命令を理解できないから」と言われています。

軍隊での指示ミスは組織に致命的な影響を及ぼすことから、この線引きを理解することはできます。※中卒だからといって、全員が理解できないとは思っていませんが、その比率に優位な差が生まれるであろうということは想定できます。

極端ではありますが、指示が理解されないリスクを踏まえた制度設計がされている一つの事例であると思います。

実務上の感想

正直、私自身の経験としても、この日本語の読解力の差というのは実感があります。

同じ指示メールを複数人に送付しても、ある人は意図を理解の上、動いてくれますが、ある人は全く見当違いの動きをします。

さらに、これは社内よりも社外とのコミュニケーションで多発する傾向があります。

社内であれば、ノンバーバルなコミュニケーションが働き、一定の共通認識により読解力が補完されるためです。

一方、社外とのコミュニケーションはこの補完作用が働かないため、ダイレクトに認識齟齬が生まれてしまいます。

コミュニケーション対策について

私は、コミュニケーションは、自分のコップの水を、相手のコップに全量を注ぎ切る営みに似ていると捉えています。

まず、「相手がどのようなコップを持っているか」を知ることが重要です。

そして、そのコップに「どれくらいの量」を、「どのくらいのスピード」で注ぐべきかを考えることも、溢れさせないために大切な要素になります。

最後に、しっかりと注ぎきれているかを相互に確認して、水の移動は完了します。

人と人とのコミュニケーションも同じです。

相手が「どんな事前知識を持っているか」を知り、そこに「適切な範囲の情報、指示」を与え、それが「しっかりと伝わっているか」を確認することが重要です。

忙しくなると疎かにしがちになりますが、人に依頼するということ自体、リスクを孕んでいます。リスクをしっかりと認識し、それを最小化することはビジネスの基本であると思っています。

自分自身が気をつけることは当然ですが、依頼を受けた場合は受け手の立場として、自分の認識や理解度を正直に伝えることで、結果としてリスクを最小限にするよう努める必要があります。

まとめ

今回は、コミュニケーションを円滑にし無駄をなくすために、知っておくべき事実についてご紹介させていただきました。

・日本人のうち、100%文章の意味を理解できる人は限られている。

・コミュニケーションは相手の理解があって初めて成立する。

・相手との認識齟齬を埋める努力をしなければならない。

「相手がわかってくれるだろう」という前提は一度捨てて、丁寧な表現とすることに注力していきたいものですね。

ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました!

効率的な仕事のノウハウを知りたい方はこちらも参考にしてみて下さい。

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詳しいデータは「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」に記載があります。

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